ジャッジ・平間和徳のフリーライド解説
【藤本光海・宮崎郁美】

滑走タイムで競われたバンクドスラロームに対し、ジャッジによる採点が行なわれたフリーライディングとストレートジャンプ。多くのライダー達が高いパフォーマンスで会場を沸かせたが、シビアな判定を下すジャッジの目にはどう写っていたのか。今回はSBMフリーライディング種目でジャッジを務めた平間和徳に2名の選手を解説してもらおう。

平間和徳(ひらま・かずのり)// スポンサー:BC-stream、FLUX 、SMITH、COLLECT MANIA、マツモトワックス、Skitzo、スノサウルス、apple rind、sony action cam、エイアンドエフ、Halagear、SBM、R-LABO、INFINITY、UCC

男子フリーライディング16位
藤本光海(総合順位4位)

【解説】
高さのあるCAB180ノーズタップ、壁に向かって行く際のリズミカルなショートカービング、壁の頂点へしっかり当て込み、その後の精度の高いターンコントロール。スタートから10秒ですべての要素を組み込み、それを体現できるライダーはなかなかいないでしょう。
減速する事なく深く体を傾けた特徴的なカービングターンも印象的ですが、注目すべきは終盤のロールで見せたヒールサイドリバースターン。FS180の着地と同時にヒールのカービングで雪面をキャッチし、一切減速のないターンコントロールがなされています。最後のターンミスは惜しまれますが、彼の軽やかで滑らかなターンやトリックは、すべてのフリーライディングのお手本となるでしょう。

女子フリーライディング4位
宮崎郁美(総合順位28位)

【解説】
女子選手の中ではトップクラスのスピードがあり、キレのあるカービングターンと脚をうまく畳んで使う彼女独自の斜面への対応が素晴らしいですね。前半で特筆すべきは、そのターンコントロールから壁でのスラッシュ時におけるボードコントロール、そしてターンへの移行の速さとキレ。(0:08〜)
中盤のロールまでは、ターンスピード、ターンのグリップ感、スライドコントロールのバリエーションなど、豊富なターンスタイルが光った構成です。
後半のフロントサイドターンでの少しのミス(0:23)が、減速感の強い雪質と重なり、思った以上の減速に繋がってしまいましたが、構成・ターン技術・トリック、すべてにおいてバランスのとれたライディングと言えるでしょう。

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