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【The History of SBM】“日本でスノーボードが一番上手いのは誰なのか”を決めるスノーボードマスターズのはじまり。

 ウインターシーズンを彩るイベントとして、毎年4月に開催されている「スノーボードマスターズ」(以下、SBM)。2023年の開催に向けて、その開催時期や場所など動きに注視しているライダーも多いだろう。2023年で第4回を迎えるSBMはどのようにはじまったのか、その第一回目を振り返ってみよう。

PHOTO/Daisuke Shibata

 SBMの発起人は、ベストセラー作家・東野圭吾氏。1シーズンに最低でも30回以上はすべりに行くほど、大のスノーボード愛好家である東野氏が常々抱えていた疑問が、「日本でスノーボードが一番上手いのは誰なのか」。それを決めるための大会としてSBMは始まった。

 2018年に開催された第1回大会の会場は、長野県・妙高赤倉エリアにある赤倉観光リゾート。豊富な積雪量を誇りトップクラスの雪質を体感できるゲレンデで、速さとテクニックを競い合う大会に適した場所として選ばれた。

 SBMが大きな注目を集めた理由の一つが、国内最高額の賞金。男子が優勝200万円、2位70万円、3位25万円、女子が優勝100万円、2位30万円、3位10万円と、なんと総額435万円が贈られるとあって、プロアマ問わず多くの出場者がエントリー。約120名が集まり、規模としても日本最高峰の大会が第1回から開催されることとなった。

 競技は、速さを競う「バンクドスラローム」と、すべりと空中のテクニックを競う「フリーライディング+ストレートジャンプ」の2種目。その総合得点で順位を決める方式を採用することとなった。

 迎えた大会当日。スノーボードシーンを牽引してきたベテランや五輪出場選手、これからが楽しみな若手ライダーといったさまざまなライダーが集結し、ハイレベルなテクニックを披露。4月とは思えないほど冷え込み、濃い霧が立ち込めるコンディションにもかかわらず、選手たちは力強く華麗なすべりを披露。集まったギャラリーからも歓声があがり、はじめての大会とは思えないほどの盛り上がりをみせた。

PHOTO/Daisuke Shibata

PHOTO/Daisuke Shibata

 果たして、初代王者となったのは、ストレートジャンプの圧倒的なパフォーマンスで全員の度肝を抜いた石田貴博と、全種目において平均して高ポイントをマークし初代女王の栄冠を手にした佐賀優輝。賞金ボードを誇らしげに掲げた。

PHOTO/Daisuke Shibata
PHOTO/Yoshifumi Shimizu

 オーガナイザーとして大会を観戦した東野氏は、閉会式の壇上で「あなた達は全員うまい!」と選手たちを称え、「私はこの夢のような大会を一年で終わらせるつもりはないんです。もう何度か開催してもいいですか!」と宣言。その言葉どおり、大会は規模を拡大しながら開催中。そればかりか、さらに賞金額はアップし第3回大会では総額600万円に。2023年の第4回大会はどんな盛り上がりを見せるのか。今から楽しみだ。

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