【バインディング】ライダーに聞いた!
「グラトリしやすいセッティング」

ブームが加熱するグラトリシーン。今よりもっと楽しむためにも、軽やかな板さばきに適したバインディングのセッティングはぜひ抑えておきたところ。グラトリを得意とするライダーにオススメのバインディングとセッティングについて聞いた!

Atsushi
Yamamoto

山本純士(やまもと・あつし)
スポンサー/FNTC、SMITH、FLUX、AA HARDWEAR、VAGX、POWCANTSYSTEM、OizumibarfulABa、BONX、PLATEPIA、LATEproject、ムラサキスポーツ浜松志都呂店
LATEprojectのDVD出演で人気を博し、グラトリのスクールや大会ジャッジ、SNSで動画を配信するなど幅広く活動するグラトリライダー。得意なトリックは「あらゆる180」

【使用バインディング】

僕が使っているバインディングはFLUXの大人気モデル「DS」が更に+αでカスタマイズされた「DSW」です。

お気に入りポイントは「ウイングハイバック」です。ハイバックの張り出したウイングがあるおかげで、板に力を余すことなく伝達できます。つまり、少ない力でも板が弾けたりプレスができたりと、とにかく操作性が抜群なわけです。さらに、ウイングハイバックはリカバリー時にも有効。本来なら転倒しているだろう場面でも、ウイングハイバックが“最後の砦”となり、転倒をグッと耐えて回避できてしまう。そんな恩恵もあるんです! 脚力に自信がない方や、女性にもオススメですね。

【セッティングについて】

僕は身長170cmで、スタンス幅54㎝、アングルは前足6度/後ろ足 −6度でセッティングしています。僕はレギュラーでもスイッチでも同レベルの動きをしたいので、左右対称のアングルにしています。他人が見て、レギュラーなのかスイッチなのか分からないくらいの動きが理想ですね。

細かいところで言うと、フォワードリーンは少々きつめに設定しています。フォワードリーンを入れると板の反発を非常に速く得られるため、少ないモーションで技を繰り出すことができます。特にヒールエッジに乗って繰り出す技にはとても有効です。僕のすべりのモットーである“さりげなさ”を演出するためには必要不可欠なセッティングですね。今のセッティングに辿り着くまでは、とにかくいろんなセッティングを試しましたが、今よりも良いセッティングがきっとあるはず! そう考えているので、今後もまだまだ様々なセッティングにトライし続けていきたいですね。


Manami
Nishikawa

西川愛美(にしかわ・まなみ)
スポンサー/FNTC、AA HARDWEAR、FLUX、TAOTECH、P.O.D.OVERTURN
ノーリーなど弾きtrickを得意とし、グラトリシーンで活躍中

【使用バインディング】

私が使用しているのはFLUXの中でも愛用している方が多い「DS」のレディースモデル「GS」です。

GSの魅力はストラップのホールド感です。足下に向けてしっかりとブーツを固定してくれるため、板との一体感を感じることができます。そのためグラトリをする時に大切な「クイックな足裏の動き」にしっかりと対応してくれます。ホールド感がありながらも足首の可動域が確保されていて、様々な技に挑戦しやすいです。

そしてもうひとつ、FLUXのベースプレートは独自の素材を使用していて雪がほとんどつきません。寒い日は氷の塊が張り付いてしまいがちですが、それがまったくなく、ストレスフリーで滑り始められるのもお気に入りのポイントですね!

【セッティングについて】

私は身長150cmで、スタンス幅46cm、アングルは前足、後ろ足とも0度で乗っています。スタンス幅は使用ボードの推奨スタンスに設定しています。スタンス幅を狭くしてしまうと板の反発をしっかりと使えなかったり、トーションが使いづらくなってしまうと考え、このスタンス幅にしました。

グラトリを始めたばかりの時のアングルは、定番の外向きのダックスタンスでしたが、グラトリではヒザを内側に入れる事も多いので、ヒザに負担がかかります。そこでアングルを両足とも0度で試してみたら、ヒザへの負担が解消されました。グラトリは足に負担のかかる動きも少なくないので、自分の足の可動域に合わせたアングルが選べるといいですね。


Amane
Fujita

藤田周(ふじた・あまね)
スポンサー/YONEX、LA_CHAINE、FREAKE、BANATAW
東海エリアを中心に映像配信、セッションイベント、レッスン等を行う。グラトリシーンのアップカマー。得意なトリックは「Bドライブ540°、刺ノーリーシャッフル」

【使用バインディング】

僕が愛用しているバインディングはUNIONの「ATLAS」です。

硬すぎず、柔らかすぎないほどよいフレックスで、足下の操作性もあり、バインディングの外側でのプレスも安定します。また、しっかりしたホールド感で足裏の感覚も感じやすいので、雪面からの反応をクイックに感じることができ、動きのキレを出しやすくて気に入っています。 

【セッティングについて】

僕の身長は172cm、スタンス幅52cm、アングルは前足6度/後ろ足0度で乗っています。
僕はすべりやトリック時のシルエットを特に気にしていて、トリックのやりやすさ、動きやすさよりも「見た目が自分的にカッコいいかどうか」で調整して今のセッティングに落ち着きました。僕はどちらかというとヒザを内に入れる形が好きなので、アングルは振りすぎないようにしています。以前のアングルは前足0度/後ろ足0度でしたが、最近はカービング要素を取り入れながら、ランにも力を入れているので、前足を6度入れるようになりました。 

もともとヒールターンへの苦手意識があるので、ヒールターンが抜けにくくなるように、前足のフォワードリーンを1メモリ入れて、前足のトウエッジを踏みやすくして、トーションを使いやすくしています。


Ryu
Hyodo

兵頭龍(ひょうどう・りゅう)
スポンサー/YONEX、SP-BINDINGS、DICE,OC STYLE、SCHNEIDER、スノーボード買取モンスター、LATEproject、BANPS,Fruit Wax、大竹商店 クリスタルコーティング、CORVET FACE MASK、ポキポキ堂、ポチのたこ焼き、BRUSH?
LATEprojectで活躍するスロープスタイルからグラトリまで幅広くこなすマルチライダー。得意なグラトリはオーウェン

【使用バインディング】

僕が使っているバインディングはSP-BINDINGS「CORE」というモデルです。

横方向への絶妙な可動域がすごくよくて、プレスする時にスタイルが出やすかったり、板を立てるようなトリックの動きをアシストしてくれます。グラトリではバインディングの可動域は硬過ぎても柔らか過ぎてもよくありませんが、COREはトリックを際立たせるための一番良いポイントを抑えていると思います。

【セッティングについて】

僕の身長は180cm、スタンス幅は58cm、アングルは前足9度/後ろ足-6度です。

滑る場所やコンディションによってストラップの締め具合を微調整しています。ハイスピードライディングの際はしっかり締めてホールドし、低速域でのライディングはより可動域を広げるために少し緩めたり微調整を行ないます。そうすることでひとつのバインディングで幅広いジャンルでのライディングが可能になります。

関連記事一覧